週刊ソボブキ


45号
むかしばなし


  こどもの頃、寝る時に父が話してくれた物語がありました。
その話しがぼくら兄弟はとても好きで、何度も話してもらいました。
  ここにその話を紹介します。


  「むかしむかし あるところに おじいさんとおばあさんがいました。
おじいさんは山へしばかりに おばあさんは川へせんたくに行きました。

  ひとしごとしたおじいさん お昼になったので
おばあさんのつくってくれた おべんとうをたべました。
しばらくするとおじいさん ウンチがしたくなりましたが トイレがありません。
しかたがないので からになったお弁当箱にウンチをして
ふたをして 川へ流しました。

  さて おばあさんが川でせんたくをしていると
上のほうから どんぶらこ どんぶらこ と 
お弁当箱が流れてくるではありませんか。
おばあさんはそれをひろい
おじいさんが帰ってきたら一緒にたべようと
うちへ持って帰りました。

  やがておじいさんが帰り ふたりで食べようと
お弁当箱のふたをあけると……
       うわあーーーーーっ



  こんな話を聞かされていたせいか、ぼくら兄弟は、 どうもこのての話にはいまだに嬉々として反応してしまいます。 もちろん父もそうです。


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